では、『なぜ私たちは発ガン(ガン細胞がドンドン増える状態)にまで
至らないのでしょうか?』
至らないのでしょうか?』
それは、免疫系のリンパ球(NK細胞やT細胞)が、ガン細胞のような異常細胞を発見しては、直ちに殺してくれるからなのです。
そうです、免疫系が正しく働いていれば、ガンは大きくなれないのです。
免疫とは簡単に説明すれば、私たちの体の中を常に監視し、異常な物質や細胞、あるいは病原体を発見して直ちに取り除いてくれる、非常に優秀なガードマンです。
では、この優秀なガードマンが仕事をしなくなったらどうなるでしょうか?
そうです、皆様ご存じのようにガン細胞がドンドン増えてガン患者と呼ばれるようになります。また、さまざまな病原体の侵入と増殖を防ぐことができず、いろいろ厄介な感染症にもなってしまいます。
では、私たちの大切な免疫システムの機能を大きく左右する要因とはなんでしょう?
それは近年、新潟大学医学部の安保 徹教授が提唱されているように、
自律神経をつかさどる交感神経と副交感神経のバランスにより、免疫力も多大な影響を受けることが報告されています。
まず交感神経は通常、昼間私たちが活動する時(緊張状態や興奮状態)に優位となり、血圧・心拍数・呼吸数は高まります。皮膚・消化器系の血管を収縮させて血液を筋肉・脳に優先的に供給するなど、全身の活動力を高める働きを担っています。
つまり交感神経は、太古の昔より人類が獲物を捕まえたり、敵と戦う時に都合の良い状態を作りだしているのです。
副交感神経は逆にリラックスしている時に優位となります。
交感神経とは正反対に血圧・心拍数・呼吸数は低くなり、皮膚の血管は拡張し手足が温かくなり、消化器系の血管も拡張し血流も増え、消化吸収が効率よく行なえる状態を作りだします。
つまり副交感神経は睡眠時などのリラックスした状態で働き、体力の回復を図ったり、消化吸収を活発にすることでエネルギーの補給が効率よく行なえる状態を作りだします。
ガンもメタボリックシンドロームと同様、日頃の無理がたたって起こる病気なのです。それは肉体的な無理、例えば働きすぎや極端に不規則な生活習慣である場合もあれば、深い悲しみや悩みといった精神的な負担だったりと、形はさまざまですが、大きな視点でとらえると、その人を心身共に激しく消耗させるようなストレスがおそいかかって発ガンしたのです。
つまり、
強い肉体的・精神的ストレス
↓
交感神経の過度の緊張状態
↓
免疫系のリンパ球の減少
(ガンを殺すNK細胞やT細胞)
↓
ガン細胞の増加
極度のストレスは優秀なガードマン(リンパ球)を働けなくさせてしまい、悪人(ガン細胞・病原体)が平気でのさばるようになるのです。
安保教授の著書からガン病棟のようすを少し引用させていただくと、
「ガン患者のリンパ球が減るのは、交感神経緊張状態におちいっているということです。交感神経緊張状態にあるということは、働きすぎや心の悩みといった、ストレスに原因があるのではないか、と考えました。そこで、実際患者さんに尋ねてみると、たいていの場合、とても強いストレスが聞き出せました。10人のうち8人は確実に聞き出せたほどです」
と報告されています。
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