2007年04月04日

ガン予防の最前線(癌病棟からの手紙)4-2

今回も前置きが長くなり、申し訳ありませんでした。
久々のおめでたい話題に、私一人盛り上がっていたようです。


では本題に入らせて頂きます。私たちにとって欠く事のできない免疫システムの重要性について、前回までお話しさせて頂きました。

今回は、
『優秀なガードマンである免疫系の多様な細胞はどのような条件下で、良い仕事ができるのでしょうか?あるいはミスをするのでしょうか?』
こうした疑問にお答え致します。


まず、前述のようにやはり毎日の『食事』『生活習慣』は免疫力の維持にとても大切です。栄養が偏っていたり、不摂生な生活を続けていれば免疫力は当然低下します。

やはり、「メタボリックシンドローム対策7つの要点」「ガン予防7つの鉄則」が大切になります。再確認お願い致します。



「メタボリックシンドローム対策7つの要点」


1、砂糖、菓子類、パン類、麺類、イモ類、白米、甘い果物、清涼飲料水などの
  糖質の摂取を減らして下さい。
  動物性脂肪、特に肉の脂身は避けて下さい。
  加工した植物油(トランス脂肪酸)の代表であるマーガリンや
  ショートニングなども避けて下さい。


2、ビタミン、ミネラル、必須アミノ酸、必須脂肪酸、食物繊維などを含む食品、
  具体的には、魚介類、赤身の肉類、卵、野菜、海藻類、大豆製品、オリーブ油
  など
をバランス良く摂取して下さい。
  乳製品はヨーグルトや低温殺菌(パスチュライズ)牛乳がお勧めです。
  ただし、体に合わない食品がある方は無理をしないで下さい。


3、コレステロール値を下げ過ぎて、ガンや痴呆症や感染症になっては、
  元も子もありません。  
  むしろ高血糖歯周病に気をつけて下さい。


4、食事回数は、3回にこだわる必要はありません。年齢にともない、
  食事の回数と量は少なくなるのが自然です。


5、できる限り背筋を伸ばした正しい姿勢を意識し、保持して下さい。
  適度な運動や軽い筋トレで体に筋肉がつけば、基礎代謝もアップして
  安静時の消費カロリーも増やせます。


6、就寝前など、時間のあるときに体操やストレッチで体を充分ほぐし、
  睡眠時間を充分とり、あまりストレスをためないようにして下さい。


7、体型としては、過度の肥満(ブヨブヨ)は問題ですが、やせ過ぎ(ガリガリ)
  不健康でガンや感染症などになり易くなります。
  また、運動のやり過ぎや筋トレのし過ぎ(ムキムキ)は活性酸素が多くなり
  アンチエイジングには不利です。



「大切なあなたが得をする、

ガン予防7つの鉄則」



鉄則1:タバコは百害あって一利無し。

鉄則2:太りすぎない、やせすぎない。

鉄則3:野菜、海藻、果物を毎日食べる。

鉄則4:アルコール(飲酒)は控えめに。

鉄則5:塩分、熱い飲食物、保存肉を取りすぎない。

鉄則6:適度な運動や体操を継続して行なう。

鉄則7:肝炎ウイルスやピロリ菌の感染に注意。



前述のように、ガンは外からやってくる発ガン物質を減らしても完全に予防することはできません。

なぜなら、人間の多様性の項でお話ししたように、発ガン因子や物質が存在しても、実際にガンを発病する(ガン細胞がドンドン増える状態)人もいれば、しない人もいます。

つまり、発ガン因子や物質が存在すれば、必ずガンになるという訳ではありません。
ガンになる可能性が高くなるという事なのです。
タグ:予防 ガン

2007年04月13日

ガン予防の最前線(癌病棟からの手紙)4-3

ところで、恐ろしいことに、私たち人間の体内では毎日、百万個くらいのガン細胞(ゴマ粒一個くらいの大きさ)が生まれているといわれています


では、『なぜ私たちは発ガン(ガン細胞がドンドン増える状態)にまで
至らないのでしょうか?』



それは、免疫系のリンパ球(NK細胞やT細胞)が、ガン細胞のような異常細胞を発見しては、直ちに殺してくれるからなのです。
そうです、免疫系が正しく働いていれば、ガンは大きくなれないのです。


免疫とは簡単に説明すれば、私たちの体の中を常に監視し、異常な物質や細胞、あるいは病原体を発見して直ちに取り除いてくれる、非常に優秀なガードマンです。


では、この優秀なガードマンが仕事をしなくなったらどうなるでしょうか?
そうです、皆様ご存じのようにガン細胞がドンドン増えてガン患者と呼ばれるようになります。また、さまざまな病原体の侵入と増殖を防ぐことができず、いろいろ厄介な感染症にもなってしまいます。


では、私たちの大切な免疫システムの機能を大きく左右する要因とはなんでしょう?


それは近年、新潟大学医学部の安保 徹教授が提唱されているように、
自律神経をつかさどる交感神経副交感神経のバランスにより、免疫力も多大な影響を受けることが報告されています。


まず交感神経は通常、昼間私たちが活動する時(緊張状態や興奮状態)に優位となり、血圧・心拍数・呼吸数は高まります。皮膚・消化器系の血管を収縮させて血液を筋肉・脳に優先的に供給するなど、全身の活動力を高める働きを担っています。
つまり交感神経は、太古の昔より人類が獲物を捕まえたり、敵と戦う時に都合の良い状態を作りだしているのです。


副交感神経は逆にリラックスしている時に優位となります。
交感神経とは正反対に血圧・心拍数・呼吸数は低くなり、皮膚の血管は拡張し手足が温かくなり、消化器系の血管も拡張し血流も増え、消化吸収が効率よく行なえる状態を作りだします。
つまり副交感神経は睡眠時などのリラックスした状態で働き、体力の回復を図ったり、消化吸収を活発にすることでエネルギーの補給が効率よく行なえる状態を作りだします。


ガンもメタボリックシンドロームと同様、日頃の無理がたたって起こる病気なのです。それは肉体的な無理、例えば働きすぎや極端に不規則な生活習慣である場合もあれば、深い悲しみや悩みといった精神的な負担だったりと、形はさまざまですが、大きな視点でとらえると、その人を心身共に激しく消耗させるようなストレスがおそいかかって発ガンしたのです。


つまり、



強い肉体的・精神的ストレス



交感神経の過度の緊張状態



免疫系のリンパ球の減少

(ガンを殺すNK細胞やT細胞)



ガン細胞の増加



極度のストレスは優秀なガードマン(リンパ球)を働けなくさせてしまい、悪人(ガン細胞・病原体)が平気でのさばるようになるのです。


安保教授の著書からガン病棟のようすを少し引用させていただくと、
「ガン患者のリンパ球が減るのは、交感神経緊張状態におちいっているということです。交感神経緊張状態にあるということは、働きすぎや心の悩みといった、ストレスに原因があるのではないか、と考えました。そこで、実際患者さんに尋ねてみると、たいていの場合、とても強いストレスが聞き出せました。10人のうち8人は確実に聞き出せたほどです」
と報告されています。
タグ:ガン